まちとのほどよい距離――――屏風ハウス 続

2016年2月18日

 屏風を右に曲がると玄関、その先に勝手口。左に曲がるとカーポート、その奥からデッキに繋がりその奥からデッキへとアプローチ。
屏風の裏はデッキに繋がり縁側の役割を果たします。

室内からヒンプンを見る。ヒンプンが高すぎると街に対して圧迫感が出てしまい、エアコン逆に低すぎるとプライバシーが守りにくい。

ヒンプンの裏は沖縄でいう「なー」と呼ばれる中庭のような空間。
樹木をくぐってアプローチすると縁側のようなデッキ。

風を取り入れ、日射・視線・蚊を防ぐ建具

 数年前、あるクライアントから「冷房が嫌いなので夏開け放して休めるようにしてほしい」との要望を受けました。

防犯を考えると、施錠ができて、外部から手が入りにくいこと、エアコン蚊や害虫などの侵入を防がなければならないので、雨戸と網戸のような役割を持つ建具となります。

できることなら、よるだけでなく、昼間も活躍してくれるようなものにしたいと思い、夏の日差しを防ぎ、冬には部屋の中へ暖かい日差しを招きいれる、網付きのガラリ戸を考えました。

 内部からしっかりと施錠されているので、夏の夜に開け放して、エアコン寝ても安心です。昼間は網戸の代わりに使用、ガラリになっているので外からは中が見えにくい、プライバシーを守る役割も持っています。

「ガラリ網戸」はダラス戸や障子といいコンビで、フルオーブンにしたり、あるいはガラスのみ、そして「ガラリ網戸」と、その家の快適さを制御してくれるのです。

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